あくまで暫定ではありますが、今の時点での「私的ベスト七輪陶芸法」を
ここらでまとめておこうと思います。
「で、結局どう焼けばいいんだよ!!」と怒られてしまうと困るので…。
まず土、粘土ですが…私は今の所普通の赤土+1~2割の砂、という配合でやっています。
何でも粘土に砂を混ぜると急熱急冷による割れに強くなるそうで。
七輪陶芸は温度の急上昇急降下が一番のネックになるので、こういった
何らかの対策は必要だと思います。
最初は庭の砂を使っていたんですが、今はそれに園芸用土の桐生砂の微塵を
ふるいで分けて混入。(特に意味はないんだけど、どうせ盆栽でも
微塵は使わないので再利用してます)
耐火度があって収縮に強い赤鍋土やもぐさ土、楽土なども混ぜてみると一層
七輪陶芸に向いた土が出来るのではないかなぁとも思うんですが、近隣に陶芸ショップが
ないので思いついてもすぐに試せないのが残念無念。ここら辺の実験は
今後進めて行く予定です。
ではそのやり方をば。
①台所のガスコンロで除湿します
正直七輪でヤキモノの除湿を行うのはかなりリスキーです。
ガスコンロの超弱火~弱火+フライパン+アルミホイルの蓋 これで20分くらい暖めるのが
失敗が少なく安全だと思います。
(時たまフライパンを持ち上げて火から離したりしながら)
触れなくなる位全体が熱くなったら完了。
②七輪Aで火を起こします
これはどんなやり方でもOKです。私は新聞紙→木片→黒炭片 という
非常にクラシックなやり方でやってますが。
少量の黒炭(あるいは消し炭)を使って種火としましょう。
③種火が出来たらオガ備長炭(白炭)を縦に出来るだけきっちりと詰め込みます
いや別にここはオガ炭でなくてもいいんですが、つまり要は白炭を使うという事です。
白炭を使うとゆっくりと火が回っていくので、焼成初期の温度上昇が緩やかになり
結果急加熱による割れリスクをぐんと低減する事が可能になるのでありますよ。
ただお店で炭を買おうとした場合、困ったことにどれが白炭でどれが黒炭なのか
とんと分からんという問題があります。
こういう場合は箱の注意書きを読んで、「この炭は着火しにくい炭です」などと
書いてあるものがあればそれが白炭です。あるいは商品名に備長の文字が入っていれば
それも大抵は白炭です。絶対とはいいませんが、多分大体は。
オガ炭の場合は縦に詰めた方が上下の通気が良くなるので良いです。スキマがあれば
スライスするように力を加えると簡単に割れるので、小さくして詰めてしまいましょう。
④耐火レンガを七輪のふちにコの字型になるように置き、
そこに金網+陶板やL型支柱、あるいは七輪下部に入れるアレ等を架け棚板とし、
その上に焼きたい物を置きます
耐火レンガにより焼きたい物の下にはスペースが出来ていると思うので、そこにも
白炭を細かく切ったものを詰めておきます。ちなみにこの頃は結構煙いはずです。
ここで鉄の金網を使うと2回に1回の割合で網に穴が空きブツが落ちます
でも落ちたら落ちたでまた趣があるので(?)試してみられるのもいいのではないでしょうか。
焼成途中から落下するので自然釉の量はそこまででもないですよ?
⑤その上から七輪Bを被せます
七輪B上部(本来は底部)の排気口の方向ですが、どうやらこれは耐火レンガの
燃料投下口とは反対側に向けた方が良いようです
この画像だと向こう側に排気口あり。
⑥下の吸気口を全閉にし、一時間放置します
初期の温度上昇はブツが割れるか割れないかに直結するので、
出来るだけゆっくりと身長に燃焼させていきましょう。
最初の数十分はもくもくと煙が出るでしょうが、徐々に煙は減り白炭に火が回ってきます
書き忘れましたが、上の排気口はずっと開けっぱなしで大丈夫です。
⑦下の吸気口を半分開けて15分待ちます
⑧下の吸気口を全開にして15分待ちます
この辺りが一番割れやすいという400-500度なのではないかと推測されます。
⑥-⑧の過程で炭が追加できるようなら投下口から詰めておきましょう。
なお、ここも含めて今後追加する炭は原則全て黒炭です
以下、次回に続くのです