近頃ずっと焼成手順を細かく書いていなかったので、ここら辺で一度
まとめておく事にします。チョコチョコ細かいとこで変更点があったりするし、
これから七輪陶芸を始めようという方にもきっとその方が
分かりやすいのではないかと思いまして…
まず七輪Aで火を熾します。自分が使っている七輪は形も大きさも一般的な七輪とは異なりますが、これはホームセンターナフコにて1780円で買ったもの。この形の七輪だとある程度大きな物も焼けるので個人的にはかなりオススメです。また容積が大きい分ドライヤーで送風を行っても内部の気流がさほど強くならず灰が焼き物にかかりにくいという特性があります。ただ広い分火を熾すのは大変で…(画像のようにドライヤーの微風を使ってある程度燃焼を進めておくと吉)
木切れや消し炭にある程度火が着いてきたら、火バサミを使ってそれらの火種を七輪中央部に移動させます。そして周りからオガ炭(白炭)を縦置きに詰めていく。自分が使っているオガ炭は『オガ備長炭』10kgで1480円。これはホームセンターダイキに売ってあります(ローカルですみません。一応このホームセンターの系列は全国展開をしているらしいのですが、地方によって名前が違うようなのです)
ここでちょっと一工夫。火種がある中央部の上にもオガ炭を置く訳ですが、中央部だけはさらにその上にもう一段横置きでオガ炭を置いておきます。こうすると中央の強い火が炭に遮られ、焼成初期の急熱が避けられるという訳
その上に黒炭を積み上げます。黒炭の配置も下の方にある程度大きな塊を置くようにすると丁度壁になっていい感じに。黒炭はマングローブ炭が良いと思います。10kg980円が相場なので安価だし火力も十分
黒炭の山の頂上に焼きたい物を置きます。サイドの空間にも黒炭や消し炭の小さいのを置いておくと安心。でもあまりギリギリまで炭を詰め込む必要はないです。むしろギリギリまで炭を積み上げてしまうと蓋の七輪と焼き物が干渉してヒドイ事になってしまうので、あまりそこら辺は欲張らないようにしましょう。この七輪では燃料切れはまず起きませんから安心してください。
もう一つの七輪を上に被せた後下の吸気口を閉めます…が、完全に閉めてしまうと火が立ち消えを起こす事があるので画像のようにほんの少しスキマを設けます。この状態で1時間待ち、次に吸気口を半分まで開けて10分、さらに吸気口全開で20分待ちます
ここでドライヤーを投入。画像くらいの距離からドライヤー微風で送風を開始し、だいたい10分くらいかけて数センチのところまでドライヤーを近づける。あ、書き忘れてましたが上の七輪の排気口はこの反対側(12時と6時の方向)にあります
ドライヤー微風数センチの時の中の様子。炎の下にある黒いラインが焼き物ですが、まだ温度が上がっていないので色は真っ黒に近い赤色。数分間この状態をキープしたら、ドライヤーの風を最大にしてまた先ほどと同じような距離から少しずつ近づけていきます
送風を続けているとこういう風に焼き物の色がどんどんと明るくなっていきます
そしてこの画像のように、排気口の厚み半分くらいまで熱で赤くなったらいい感じで温度が上がってきているサインです。この状態から焼き締めなら大体20分程度で焼き物は完成。
ドライヤー強数センチの状態から10分後の様子。炎の色は黄色に近い色になり焼き物も黄色に光りだします。この状態からあと10分くらいで焼成は終了、上の七輪をどけて焼き物を取り出します
取り出した直後の様子。焼き物という物は急熱にはめっぽう弱いですが、案外急冷には強いようで真っ赤な状態から外気にさらしてもまず割れたりはしません。ヒビや割れが起こった時は急熱か乾燥の不徹底を疑った方がよさそうです。所要時間は火入れから取り出しまで2時間半ジャスト。
はい、毎回こんな感じでやってます。
ちなみに今回焼いたのは瑠璃釉のリベンジなんですが、やっぱ生掛けは
糊剤がないとダメですね…どうやっても乾燥させるとポロポロと崩れてきてしまいます
(CMC、既に注文はしてあるんですがまだ届きません…)
剥がれもそうなんだけどしかしこのブクや釉とびの出方は…
やっぱ土灰のアク抜き不足のような気がしてきました。
(調合した後念のため1回熱湯にさらしたんですが…)
あと基礎釉が土灰7長石3のビードロ釉なのでもう存分に流れまくってます
もう少し焼成時間を短くした方が良かったか…
馬鹿馬鹿しい、釉薬などやってられるかっ!私は焼き締めをやらせてもらうっ!!
…はい、色鉢はあと半年後くらいをメドに方法を確立させたいと思います…
でも次は気分転換に焼き締めをやろう…