やって参りました植替えシーズン!
盆栽の植替え方法について書いてある場所は沢山ありますので(本とかネットとか)
私なんぞのような素人がこんな所でわざわざ書くことはないんですが、
「盆栽植替えたけど枯れちゃった…」という盆栽入門者の方が
このブログによって一人位は減ってくれるかも知れませんので(笑)、一応書いておきますね
まず下準備として、用意した鉢に鉢底ネットを入れて針金で固定します
固定方法の流派(仮)は色々あるんですが、細い針金を8の字のように曲げて上側から
底側に余った部分を通し、鉢穴の縁で曲げてやればきっちり固定できますよ
(分かりにくくて済みません)
あ、鉢の両端に飛び出ている二本の針金は木を固定するためのものです
底側から見るとこげな感じです
木を固定する針金は一本でも良いんですが、二本を別の場所から通して二箇所で
多角的に止めてやった方が木がグラつかず安定します
鉢にこうやって針金用の小さい穴が複数開いていると助かりますね
きっと精神が細やかな人が鉢を作ったんでしょう
鉢のスタンバイが終わったら用土をフルイ分けします
左側が4ミリ目、右が1.5ミリ目…くらいだったような気が…
大きな盆栽だともっと大きい目のものも使うんですが、ミニ盆栽ならこの程度の
大きさで十分。4ミリ目を通した土を1.5ミリで受け、しっかり微塵を抜きます
恐らく園芸初心者の方が最初に失敗するのがこの用土フルイなんじゃないでしょうか
用土に微塵が入っていると目詰まりを起こして植替えの効果が無くなってしまいますし、
土の大きさがバラバラだと根の太さ、伸びる枝の強さにもばらつきが出やすくなります
ですのでまず土はしっかりとフルイにかけましょう
さて肝心の用土配合の方なんですが、これは簡単には言えない部分がございまして…
←砂多め 用土の種類 赤玉土多め→
←大きめ 粒の大きさ 小さめ→
施肥予定 たんと肥培するつもり 痩せ作りの予定
樹種 乾燥を好む種類 水分を好む種類
または根が伸びにくい種類 または根が良く伸びる種類
鉢 排水性が悪そう 排水性よさそう
(磁器、穴が小さい等) (土がざっくり、穴が大きい等)
木の状態 根が出来ていない苗木段階 完成樹
ライフスタイル 夏場頻繁に水遣りできる 潅水は朝夕2回が限度
すごく強引にまとめると、大体こういう感じになります
雑木盆栽なら赤玉土7~8割、山砂(桐生砂、富士砂など)3~2割くらいを
基本として調整すると良いんじゃないでしょうか
ミニ盆栽なら粒の大きさは2~4ミリ程度のもの主体でOKです
私の場合、松類(黒松赤松五葉松)だと半分以上は砂にしてますが
出来上がった用土には0.5割程度竹炭か燻炭を混ぜてやると
根腐れ防止に役立ちます
特に真柏、杜松、はたまたローズマリーなど土の酸性化を嫌う樹種の場合
多めに混ぜ込んでやると良いみたいです
さてさて、えらい長くなってしまいましたが笑 植替え手順の続きです
鉢底に4ミリのフルイに集まった中から小さめのヤツをゴロ土として敷きます
これで排水性がチョベリグってヤツですね(死語)
ここでようやく木が登場。
鉢底の固定用の針金を切って鉢から木を引き抜きます
これは盆栽展で入手したいぼたさんですが、本当にもう全然水が通りませんでした
抜いてみると予想の通り根がびっしりです
そうしたら根をバッサリ切る…んですが、
ちょっと切りすぎたかも知れません
イボタは根を薄く切り詰めないとダメだと言われたのでそうしたんですが、
ちょっとさすがに鋏が滑ったかも…
松なんかの場合だとこんなに切ったら間違いなく即死コースです
気をつけましょう
根を乾かしたくなかったので画像飛びました、済みません(笑)
手順としましては
ゴロ土の上に作った用土を薄く敷く
↓
そこに根の底の部分をしっかりと押し付けるようにしてゆすり込む
(木の底面に隙間を作らないように)
↓
根鉢を通しておいた針金で固定する(指ではなくラジオペンチ等でねじると
しっかり固定できます)
こうする事で新しく伸びてきた根が傷まず、しっかりと根付くのです
↓
用土を鉢に注ぎ込んで上から木の棒等で突き込む(こうすると隙間に土がしっかり
入っていきます。結構重要かも)
このイボタにこの鉢はあんまり合ってません(オイ)が、夏場を考えて
ちょっと大きめにしました
本当はもっと浅い鉢の方が見映えがするんですが…枝が伸びてきたら少しは
バランスが取れるんじゃないかと思います
裏側はこんな感じ
植替えはかなり根を減らす作業なので、作業後2週間くらいは明るい日陰で養生します
今の時期はまだ雨が冷たいので、早めに植え替えたものは
雨よけが出来る場所に置いておくと万全かと。
施肥は2~30日はしない方が良いですね