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瑠璃釉に挑戦中!

盆栽にはセオリーというのがあって、松や真柏(ビャクシンの仲間)等の
松柏ものには焼き締め鉢が、実物花物葉物のような雑木類には
色物鉢がよいとされています(勿論これはあくまでも一般論であって、例外も多いんですが)

で。
今まで試行錯誤しながらもどうにか私、焼き締め鉢については
そこそこコンスタントに焼けるようになってきました
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これは先月末に焼いた焼き〆の丸鉢ですが、まあ大体毎回
これ位のクオリティは維持できるようになってきた感じがする

それなら次は釉薬ものにトライするしかないだろう、という訳でいろいろと考えてみた訳ですが…
改めて考えてみると、案外盆栽鉢に使える色って少ないような気がするのです
例えば織部のような緑色は盆栽の葉の色と被ってしまうのであまり良くない気がするし、
鶏血釉のような赤色もちょっと目立ちすぎる…
あと赤色は紅葉や赤い花の色と重なってしまうことも多いので
やっぱり使いにくい
黄色も風水的にはよさそうだけどちょっと盆栽鉢としては派手すぎる…

と消去していったらですね、結局残るのは青、茶、あと白系だけなんですよ!!
(くすんだ緑や赤なら使えないことはないんだけど)
中でも青い鉢は汎用性が高いような気がします。白い花も赤い花も上品に映るし、
紅葉も大丈夫だし

…という事で、今現在は瑠璃釉を自前で調合し色々と悪戦苦闘しているところなのです
目指すは深い藍色のような鉢!!

瑠璃釉に挑戦中!_c0219927_1550751.jpgまずテスト一作目。調合は釜戸長石70、土灰30。これに外割で酸化コバルト2%&弁柄0.5%、土は織部土と古信楽(細)を半々。
結果としてはご覧の通り散々で、釉薬が全く素地になじまず剥がれまくり状態です。(乾いた端からポロポロと崩壊)ちなみに割れているのは…焼成時間を10分間違えてしまったが故の急熱による破裂です


瑠璃釉に挑戦中!_c0219927_15571241.jpgテスト2作目。今回は方針を変えて福島長石30、土灰70、福島珪石5、赤土5の基礎釉(ビードロ釉に近い)に外割りで酸化コバルト1%、弁柄1%という配合。やっぱり剥がれてるけど色合いは前回よりはマシになった気も


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そしてこれが最新のテスト。調合は福島長石30、土灰70、福島珪石5、赤土10に
外割りで酸化コバルト1%、弁柄1%
素地とのなじみを良くするために赤土の割合を増やしてみました
それから釉掛けもドライヤーで乾かしながら筆で重ね塗りし、
出来るだけ釉掛けが厚くなるように工夫

結果としてはやはり外側に剥がれている部分があるものの、見込みの透明感ある藍色は
ほぼイメージに近い色が出るようになりました
また土は5割赤荒土を使ったんですが案外素地の色の影響は少なかった模様
…コバルトの発色力恐るべし。

うーん、三回とも釉掛けは全て生掛けにしたんですが、ここについては
まだまだ研究の余地が有りそう
つまり粘土の乾燥度合いによって釉薬の食いつき具合も変わるようなのです
完全に乾燥させてから掛ければいいという物でもない模様…

というか素地への食いつきの悪さを解消したいならCMCのような
糊剤を加えればいいハズなんですが、
いかんせん近くに売ってないんです
…やっぱりこれも通販で買った方がいいでしょうか…はぁ

でもビードロ釉にコバルトという組み合わせは結構いい感じなような気が。
アルカリ分が多いから七輪陶芸でも熔け易いし(流れやすいけど…)

こりゃモノにするにはまだ当分掛かりそうです
by 1000ray | 2010-02-07 16:23 | 七輪陶芸


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